このような症状はご相談ください

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季節の変わり目にくしゃみや鼻水が止まらない
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鼻づまりや目のかゆみ、充血が続く
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湿疹やじんましん、皮膚のかゆみが繰り返し起きる
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咳が長く続く、夜間や早朝に悪化する
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呼吸がゼーゼーする、息苦しさを感じる
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食後に腹痛、吐き気、じんましんなどの症状が出る
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原因不明のかゆみや肌荒れがある
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アレルギー体質が家族にあるため心配している
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特定の物質や食品に触れた後に体調が悪くなる
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小さなお子さまのアレルギー症状に悩んでいる
アレルギー科について
アレルギー科では、花粉やハウスダスト、食べ物、動物など含有・構成蛋白質と反応を起こすアレルギーや金属、化粧品、日光/紫外線、薬物、寒冷/寒暖差など、日常生活の中に存在するさまざまなアレルゲン(アレルギーの原因物質)や、状況・物質に対して、体が過剰に反応することで起こる症状や疾患を診療します。
これらの反応は、くしゃみ・鼻水・皮膚のかゆみ・湿疹・咳・ぜんそく発作・腹痛など、症状が全身に及ぶこともあります。典型的な掻痒を伴う蕁麻疹様湿疹・紅斑や血管浮腫・口唇浮腫、喉頭の違和感で発症する事もあります。前者は反復・再現性もあり即時型IgE関与のアレルギーで血液検査などで同定されやすいですが、後者は遅延型反応で皮膚でのパッチテストや専門病院での特殊な検査を必要とする場合もあります。
当院では、患者さま一人ひとりの症状や生活環境に配慮し、正確な診断と適切な治療を行うことを重視しています。血液検査やアレルゲン検査を用いて原因を特定し、必要に応じて内服薬・外用薬・生活指導・アレルゲン免疫療法などを組み合わせた治療を行います。症状の改善だけでなく、再発予防や長期的な健康管理を目的としたケアも提供しています。お子さまから大人まで、どなたでもご相談ください。
アレルギー科の主な病気
気管支喘息

気管支喘息は、気道(空気の通り道)が慢性的に炎症を起こし、さまざまな刺激に過敏になっている状態です。そのため、ハウスダストや花粉、ウイルス、運動などがきっかけとなり、咳・息切れ・胸のしめつけ感・ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)などの症状が現れます。特に夜間や明け方に悪化しやすいのが特徴です。
気管支喘息は放置すると重症化することがあり、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、命に関わる発作を起こす可能性もあります。
アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が慢性的に繰り返される皮膚のアレルギー性疾患です。
乾燥肌や皮膚のバリア機能の低下に加え、ハウスダストやダニ、花粉、食物などのアレルゲンに対する過敏な反応が関係しています。特に乳幼児から小児期にかけて発症することが多く、成人になっても症状が続くケースもあります。
花粉症

花粉症は、スギやヒノキ、イネ科、ブタクサなどの植物の花粉が原因で引き起こされるアレルギー性疾患です。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや充血などの症状が代表的で、特に春先や秋に多くの方が悩まされます。地域性もあり、当地のようにイネ科(5月~8月)やカバ科(北海道ではシラカバ、当地ではハンノキやオオバヤシャブシなど)が多い地区では初夏まで症状が継続します。
症状がひどい場合には、頭痛や集中力の低下、睡眠の質の悪化など、日常生活に大きな影響を及ぼします。
食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食品を摂取した際に、体が過剰に反応してさまざまな症状を引き起こすアレルギー性疾患です。主な症状には、じんましん、かゆみ、吐き気、腹痛、下痢、咳、喘鳴(ぜんめい)などがあり、重症の場合はアナフィラキシーと呼ばれる命に関わる急激な反応を起こすこともあります。アナフィラキシーの症状は重症度により3つのグレードに分けられますが、軽症でもその症状を見逃さず早期の検査や自覚・対応が必要です。
特に乳児・幼児に多く見られますが、大人になってから発症することもあり、小麦含有石鹸を使用していた方が今まで大丈夫だった小麦含有(いわゆる粉もの)、お好み焼き焼きやたこ焼きを食べた後の運動によってショックになった運動誘発性アナフィラキシーもあり、注意が必要です。
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやダニ、カビ、動物の毛など、特定のアレルゲンに反応して鼻の粘膜が炎症を起こす疾患です。主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりで、風邪とは異なり、発熱やのどの痛みがないのが特徴です。一年中症状が続く「通年性」と、特定の季節に悪化する「季節性」があります。
当院では、問診とアレルゲン検査を行い、原因となる物質を特定し、抗アレルギー薬や点鼻薬などを用いて症状の軽減を図ります。生活環境の改善指導や、再発予防のための対策もしっかり行います。また、症状が重く長引く場合には、舌下免疫療法などの根本的な治療法についてもご提案可能です。鼻づまりによる睡眠の質の低下や、日常生活への支障を感じている方は、我慢せずお気軽にご相談ください。
蕁麻疹
蕁麻疹は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、かゆみを伴う発疹が出るアレルギー反応のひとつです。発疹は数時間で消えることが多いですが、繰り返し現れるケースや、典型的な掻痒を伴う膨隆疹ではなく不定形な湿疹・紅斑が慢性的に続くこともあります。原因は食品、薬、ストレス、温度変化、運動、感染症など多岐にわたりますが、はっきり特定できないことも珍しくありません。
当院では、まず丁寧な問診を行い、必要に応じて血液検査やアレルゲン検査を実施します。急性の場合には抗ヒスタミン薬やステロイド薬、またはその合剤などで速やかに症状を抑え(時には点滴での治療を必要とする場合もあります)、慢性の場合は症状のコントロールと原因の見極めを重視した治療を進めます。また、生活習慣の見直しや、症状を悪化させる要因への対処法も併せてアドバイスしています。いつものことと自己判断せず、繰り返す場合は一度ご相談ください。
アナフィラキシー
アナフィラキシーは、アレルギー反応の中でも特に重篤な全身性の反応で、生命に関わる危険がある緊急の状態です。
原因は、食物(特に卵・乳製品・ナッツ類など)、薬剤、昆虫(ハチ)などが多く、摂取や刺傷後すぐに、皮膚のじんましん・呼吸困難・腹痛・吐き気・意識障害などの症状が急速に現れます。 発症後の対応が遅れると、血圧低下やショック状態に陥ることがあり、迅速な処置が命を救う鍵となります。
当院では、アナフィラキシーの既往がある方に対し、アドレナリン自己注射薬(エピペン)の処方・使用指導を行っておりますが、年齢や程度・重症度、状況によっては基幹病院との連携・情報共有と安全のために、早期に紹介するように心がけ、万が一の発症時にも適切に対応できるようサポートしています。
また、原因となるアレルゲンの特定や、日常生活での注意点、再発予防のためのアレルギー管理もご案内しています。少しでも不安がある方は、早めにご相談ください。