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食物アレルギー外来

ふじみ野市上福岡の食物アレルギー外来

ふじみ野市上福岡の食物アレルギー外来

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通常外来にても診察を行っていますが、食物アレルギーの同定には詳細な問診が不可欠であり負荷試験が必要な症例もあるため、月1回、土曜午後にアレルギー認定専門・指導医(医学部学生や研修医への講義・指導)として大学に勤務所属していた埼玉医科大学・毛呂山本校・附属病院・アレルギーセンターからかつての教え子達に派遣医・非常勤医として専門外来を行ってもらっています。

事前の完全予約制となります。症例によっては、事前通常外来にて早期に基幹病院への紹介や予約外来前に採血検査を行いスクリーニングの上での予約となる場合もあります。

食物アレルギーについて

食物アレルギーとは、特定の食べ物を摂取した際に、体の免疫システムが過剰に反応してしまう状態を指します。

通常は無害であるはずの食物成分を異物として認識し、かゆみ、じんましん、腹痛、下痢、呼吸困難など様々な症状を引き起こします。
乳幼児から大人まで幅広い年齢層で見られますが、特に乳幼児期に生まれて初めて接触・経口摂取して発症するケースが多いのが特徴です。

原因となる食品は卵白、牛乳、大豆・米・小麦などの従来からの五大食物に加え、ゴマやナッツ類(以前から指摘されていた欧米に多いピーナッツに加え、本邦ではクルミアレルギーの重症例が多く近年従前の五大食物、ピーナッツに加えクルミに関しても全食品の含有物記載に追加されました。)成人発症もあるエビ・カニなどの甲殻類は重症化や解除不能例代表的として有名です。イクラやタラコなどの魚卵系も甲殻類と同じ位置づけで考えられます。
また、いわゆる青魚(アジ・鯖・イワシなど)も相談例の多い食物ですが、アレルギー症状を引き起こすヒスタミン物質との関連もあり、典型的な食物アレルギーの概念と少し異なる、偽アレルギーとして考えられる症例もあります。これに関しては別欄にて触れます。中には、ごく微量の摂取・口腔粘膜や口周への接触で重篤な症状を起こす場合もあり、命に関わることもあるため、早期の診断と正確な対応が重要です。

当院では、正しい知識と対応を通じて、患者さまが安心して日常生活を送れるようサポートいたします。

食物アレルギーの原因

食物アレルギーの原因は、主に特定の食品に含まれるたんぱく質に対して、体の免疫システムが過剰に反応することです。

本来、食べ物は体にとって栄養源であり、安全なものであるはずですが、アレルギー体質の人はその成分を有害な異物として認識してしまいます。

原因となりやすい食品

卵白、牛乳、大豆・米・小麦、そば、ピーナッツやクルミなどのナッツ類(ナッツ類にはいくつかの系統があり正確な診断が必要です)。エビ、カニ、魚卵など極端な言い方をすれば全食物・タンパク質でできているもの全てが対象となります。

特に乳幼児では、免疫系が脆弱であったり、腸の発達が未熟なため、食物アレルゲンが体内に吸収されやすく、アレルギーを引き起こしやすいとされています。また、遺伝的な体質や、皮膚バリア機能の低下、離乳食の開始時期、生活環境なども発症のリスクに関与していると考えられています。以前は胎内感作の有無が議論され臍帯血などから微量特異的IgE測定などで研究された時期もありましたが、現在は母体が摂取する食物との関連は否定されています。むしろ近年は乳児期早期からの皮膚感作が指摘され皮膚ケアの重要性が高まってます。

当院では、原因を見極めたうえで、適切な食事指導や生活習慣のアドバイスを行っています。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーの症状は人によってさまざまで、軽いものから命に関わる重篤なものまで多岐にわたります。

代表的な症状

  • 皮膚のかゆみやじんましん、赤み、湿疹などの皮膚症状

  • 嘔吐や腹痛、下痢といった消化器症状

  • くしゃみ、鼻水、咳、ゼーゼー・ヒューヒューとした呼吸困難などの呼吸器症状

重症の場合にはアナフィラキシーと呼ばれる全身性の激しいアレルギー反応が起こることがあり、アナフィラキシーのグレードが高い場合、意識低下や血圧低下など、迅速な処置を要する危険な状態となることもあります。
食後すぐに症状が現れる即時型アレルギーが多いですが、数時間後に遅れて出る遅延型もあり注意が必要です。
また、食後の運動負荷により誘発される運動誘発性アナフィラキシーもあります。食事後の体調変化に注意し、気になる症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。

食物アレルギーの検査

食物アレルギーの診断には、患者さんの症状や食事内容の詳細な聞き取り(問診)に加えて、いくつかの検査を組み合わせて行います。

主な検査

  • 血液検査による特異的IgE抗体の測定、ヒスタミンリリース(遊離)を見る検査やアトピー性皮膚炎の個々での病状把握の指標となるTARCなど

  • 皮膚プリック・スクラッチテスト(皮膚にアレルゲンを滴下して反応を見る検査)、コマーシャルでの抗原エキスがない場合や特殊な食物の反応を見るのに適しています。血清などを用い試験管内で行ういわゆるin vitro(インビトロ)に比べ、実際の生体内で行うin vivo(インビボ)検査であり、より診断には正確ではありますが危険性も伴います。また、何種類も1度に検査できない欠点もあります。

  • 食物経口負荷試験(少量ずつ原因と考えられる食物を摂取して症状を確認する検査)

などあります。経口負荷試験の目的は診断の為でもありますが、個々の閾値の測定(最少許容量の把握から、徐々に負荷して治療に持ち込む目的、重症化や誤食による突発的発症を閾値の維持により予防する目的もあります。)
中でも経口負荷試験は、確定診断のために非常に重要ですが、症状が出る可能性があるため、医療機関で医師の管理下で行う必要があります。

当院では、患者さまの安全を第一に考え、適切な検査を選択し、わかりやすく説明した上で診療を進めております。安全性を担保するため、連携している埼玉医科大学にて日帰りや1泊2日の入院にて行う場合もあります。

子どもの食物アレルギー

子どもの食物アレルギーは、乳幼児期に多く見られる疾患で、特に離乳食の開始時期から注意が必要です。

原因となる食品には、卵、牛乳、小麦が多く、成長とともに耐性ができて自然に治ることもありますが、一部は学童期以降も持続する場合があります。特に牛乳アレルギーの解除は年長になり再燃することがあります。

症状は皮膚の湿疹やかゆみ、嘔吐や下痢、呼吸困難などで、重症化するとアナフィラキシーに至ることもあります。

保育園や学校など集団生活の場では、誤食による事故も起こり得るため、周囲の理解と協力が重要です。家庭での食事管理に加え、医師の指導のもとでアレルゲン除去や負荷試験を進め、少しずつ耐性をつけていくこともあります。当院では、専門外来にて負荷含有物の量も考慮した上で緩徐な外来負荷を行っている症例も多くあります。また、保護者の方への指導や、家庭での負荷、必要に応じて保育施設との連携も行い、安心して育児ができる環境づくりをお手伝いしています。

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